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  花園全国大会観戦記
2003年
2月4日
   


待望の一勝と完敗」


ラグビー部相談役
山の手33町内会長
道教大柔道部監督

越田 紘繁
 

 花園3度目の相手は、昨年15度目で初勝利の坂出工。北海道新聞掲載の山の手メンバーの抱負は落着いており、特に鎌田勇志主将の「自分の仕事をきちんとこなし、チームに貢献したい」を読み、花園初勝利を予感する。
 開始2分にトライを先制されるも、最初のスクラムを圧倒してめくりあげたので、これで勝てると直感する。FW、BK一体の展開継続プレーは、新生山の手の全員ラグビーで、計5トライを挙げ、15-34。三度目の正直で待望の一勝成る。創部15年目の記念の初勝利で新たな一歩を刻む。花園一勝の壁を乗り越える為、FW中心の攻めから全員展開ラグビーに脱皮・進化の大改造を一年で具現化できるとは。指導陣・選手・マネージャーの精進の感謝と、勇気・元気をもらい、頬を感涙が伝う。
 同時進行の中標津は、創部50周年5度目の挑戦で悲願の初勝利を挙げ、今日の花園は北海道デー。
 山の手と同じホテルの有力進学校で41回出場の大分舞鶴の品位、スタンドで昼食弁当を食べながら観戦し、山の手を応援された伏見工の日常のマナーに強さの秘密の一端を垣間見る。
 二回戦、過去3度優勝のあの伏見工の胸を借りられるとは有難い。格上の伏見工にキックで攻め込み、勝機を見い出す狙いの戦法も、FWの寄せが遅くマイボーを奪えず、後半途中からの展開ラグビーも通じない。体力、スピード、集散の速さ、鉄壁の守り等すべてに勝る伏見工に圧倒され、0-77の大敗。強豪シード校の異次元の実力差を直接肌で感じ、全力で挑戦し完全燃焼して散る。恥じることはない、ひたむきに諦めずやることは全部やったではないか。大きな財産と収穫を得、この挫折をバネに次につながる新たなスタートを切ろう。
 次の目標は、花園で二勝、ベスト16位である。参加51校中、ノーシードの秋田工、日川、翔洋、清真、四日市農芸、報徳の6校のみがノーシード校に負けず、シード校を倒した二勝の現実は厳しく至難の業である。焦ることはない、この希望、夢へじっくり邁進すると必ずや目標は達成されるであろう。本校には全国区の女子バスケの善い手本もある。
 さらに進化し山の手時代を築くには。個々の心身の能力を高め、高速で力強い展開ラグビーを具現化するには。
 他競技等から有望な中学生のスカウトをより積極的に進めること。全国の有力校に倣い、本場ニュージーランドの遠征合宿、希望部員の留学を始動すること。本校の地域に自前の幼・小・中のスクールを創設すること。
 このスクールは地道に底辺を拡大し、将来大きな力になると同時に、地域に根ざし愛される自他共栄の途ともなるので、大切に長期的に継続することが肝要である。何より本校の経営者の理解と支援が心強く、これらの魅力のある人材発掘の新機軸は実現されるであろう。
 山の手ラグビー部の基本理念は、強いラガーメンに成ると同時に、世に貢献できる有為な人づくりの陶治の場である。安全性、自主性、信頼感を基に日常生活の礼節を具備した人間性の成長を重視した心身の練成の教育ラグビーである。
 御支援を賜わる全ての方に深謝申し上げます。山の手ラグビーはさらなる進化を遂げ、いつの日か北辰にならんことを切望する。
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